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《パーキンソン病3》
2016/04/28
- 自律神経障害
自律神経障害は運動障害と同様に重要です。便秘、頻尿、夜間尿、起立性低血圧、体温調整障害などが起きやすくなります。これは治療薬の副作用と言えるかもしれません。このあたりの障害は東洋医学の得意とするところです。マッサージや鍼灸を検討されてもいいと思います。
- 便秘
薬物療法の副作用として交感神経優位となるため、腸管運動が低下し、その結果水分が必要以上に吸収され便が固くなったり、便は直腸に到達したが排便反射がうまくいかず溜まってしまうなどです。食物の繊維量を増やし便を柔らかくしたり、一日に水をコップ6~8杯は飲みましょう。また食事後に腹部をゆっくりとマッサージすることも排便反射には有効です。食後の運動も腸管の運動を活発にします。
- 頻尿、夜間尿
尿道括約筋にも障害が生じ、排尿機能障害が進行します。最初は頻尿ですが1回あたりの尿量は少なくなります。これは尿道括約筋の筋力低下により排尿を制御することができなくなるからで、排尿時の膀胱内圧が低下していきます。次に夜間にも尿意が頻回になり安眠が妨げられるようになってきます。さらに進むと日中も頻回となり外に出歩くことができなくなります。
- 起立性低血圧
血管の自律神経機能が障害され、起立時に末梢神経のトーヌスが保たれなくない血圧が低下します。またパーキンソン病は循環血液量が減少に敏感で脱水症状によっても容易に起立性低血圧を頻発します。夏は気温が高いため血管が拡張しやすい=血圧低下するので、クーラー等で部屋の温度調節をしましょう。また枕を高めにしたり、布団の下に座布団をいれ上半身を幾分起こして寝る工夫をしましょう。水分の摂取は便秘にも良いし循環血液量を増やすことにも効果的です。また食事の後は腸に血液が移動し低血圧を起こしやすいので、食後30~1時間は座位のままゆっくりしましょう。