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《パーキンソン病》
2016/04/22
<運動療法>
パーキンソン病の治療において、運動療法は薬物療法と同様に重要です。運動療法は直接的に固縮や歩行障害、姿勢反射障害などを改善するわけではありませんが、これらの進行を遅くする効果が指摘されています。
①横になって昼寝しないこと
日中横になって運動しないでいると姿勢反射障害や固縮などに対する薬物効果が減弱するようです。その結果症状が進行することにもなりかねません。薬物療法は多くが眠気を誘うので注意する必要があります。逆に昼寝を止め積極的に運動するほうが進行を遅らせることができます。どうしても眠たい場合は椅子に座って寝るのは構わないようです。
②ストレッチ体操と姿勢の矯正
激しい運動をする必要はありません。前屈姿勢になったり、肘、膝、手が曲がる働きが優勢なので、特に屈筋群を伸ばすストレッチが有効です。前屈姿勢が続くと一日中下を向いた姿勢になり、首や背中が固くなり頭痛や肩こりが出たり息苦しくなったりします。その前屈姿勢を矯正するのは容易ではありませんが、背臥位になってゆっくり背を伸ばしたり、またマッサージや鍼灸治療が有効です。
③散歩
重症度Ⅰ~Ⅱ度では歩行障害は顕著ではなく、朝夕15分以上の散歩をお勧めします。
この際手足を大きく振って歩くことが大切です。注意しないと手を振らずとぼとぼと歩いてしまいがちです。
歩行障害や姿勢反射障害がある場合は足踏み体操から始めてください。進行すると足のリズムが上手くとれず小刻みになったり、足を十分あげられないことが多くなります。その際はつかまり立ちで一定の高さまで足をあげたり、365歩のマーチのようにリズムを取りやすい音楽を聞かせて、それにあわせて足を上下するとよいでしょう。
④すくみ足対処法
すくみ足、小刻み歩行、突進現象はHoehn-Yahr重症度Ⅲ度以上からの問題となります前屈姿勢を矯正し、歩行開始時に他動的に体幹を伸ばすと最初の一歩が出やすくなります(可能であれば両手を後ろで組むのも体幹が伸展して同様の効果があります)。また足をつま先から上げ踵からつく(脚を高く上げ踵から接地)すると重心が前方に移動し1歩目が出やすくなります。また床にテープを張って目印をまたぐようにするのも良いようです。
⑤寝返りの練習